[書評] ドキュメント戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争

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ドキュメント戦争広告代理店という本を読みました。ユーゴスラビア連邦(この時点ではセルビアとほぼ同義)からのボスニア・ヘルツェゴビナの分離戦争の趨勢にアメリカの広告代理店がどのように絡んでいたかを最初から最後まで関係者の証言や資料を洗って記述した本です。

日本を含めた西側の報道では、セルビアが一方的にボスニアに「民族浄化」を仕掛けていたとされがちだし、ミロシェビッチがすべて悪いという風になっていた感がありますが、その背景にはPR会社を(偶然の幸運はあっても)使いこなした国と気にしなかった国という差があり、それが気づいた頃には挽回のできないほどの印象差を生み出した、ということが丹念に、恐ろしいほど客観的中立的に書かれています。

国家間の戦争は人類の活動としては最大級のものだと思いますが、それにすらこのように広告代理店が介在しているのだから、世の中のあらゆる情報の背景にそのような支援者が居たとしても不思議ではないのかな、という気にさせられます。

しかし、広告代理店も悪意があるわけではなく、プロとしてクライアントのために最大限の効果を出そうとしているだけなんですよね。そうなると、正邪や勧善懲悪といったわかりやすい答えを求める読み手側に問題があるということだと思うのだけれど、その問題が解消されることなんてあるのかどうか。

日韓トンネルのニュース

ちょっと前にネットの一部で盛り上がってた日韓トンネルの話題。

Japan Probe経由で、超党派の日韓平和トンネル建設を呼びかける議員グループ結成、ってのが衛藤征士郎のコメント入りでロイター電に載ってることを知ったんですけど、Google Newsとか共同通信の配信をしている47 newsで検索してもそれに対応する日本語のニュースが見つからないんですよね。

AOLに載ってたAP電では、他に民主党の鳩山由紀夫、公明党の神崎武法の名前がでています。

なにか見落としてるのかな。日本でのニュース性がない? 実は古いニュースで間違って翻訳された? 日本の一部のみなさんを刺激しないため?(まさか)

トンネル、個人的には、あれば便利じゃないかと思います。でもそれだけじゃ中国やヨーロッパまではつながらないんだよねー。

via Japan Probe

[追記]

もう一回検索したら、Googleニュースで2件でるようになってました。ニュース性が低いということだったのかな。最近ネットで見たから、もっと重要なニュースなのかと僕が勘違いしてしまったのか。

日韓海底トンネル実現を 超党派議連、3月発足へ – MSN産経ニュース

「「日韓海底トンネル推進議連」発足へ」 News i – TBSの動画ニュースサイト