頭のいい人が儲からない理由(わけ)

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アルダスページメーカー、オーロラエース、筆王など、一昔前のパソコンソフトの販売での体験談と、そのときにどういう考え方をしてどういう決断をしたか、というあたりは、自分がそれらのソフトウェアを知っていて、店舗や雑誌広告での競合製品との争いをリアルタイムに見ていたこともあり、とても面白かったです。

「迷ってるヒマがあれば試せ(サイコロを振れ)」、というのと、しかし、「漫然と時間で努力するより、考えられるだけ考え抜け」ということが大事だ、ということなのかな、と読みました。

本のタイトルもうまいですね。世の中に「自分では頭が良いと思っているが、なぜか自分の思うように儲かっていないなあ」と思っている人はたくさんいるでしょう。誰だって「ひょっとして頭が良くないからうまくいかないのでは?」と思うよりも、「儲からない理由があるなら知りたい」と思うでしょうし。

以下、特に面白かった節

  • 一本筋の通った人は失敗する
  • マトリックスで未来がわかるわけがない
  • 調べるな、考えよ
  • ビジネスの正解は『ドラゴン桜』の真逆にある
  • ポルシェが欲しいから会社をつくってなにが悪い
  • 成功する創業社長の共通点は異常な執念深さ
  • メタリーダーは優秀である必要はない
  • 組織図が先か、人が先かでリーダーの資質がわかる

世界遺産もリゾートも週末+αで行くとっておきのアジア

金曜に会社を出て、月曜朝には戻ってくるような、会社員のための海外旅行入門書です。

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土日か、せいぜいであと有給を+1して三日間を活用してどこにいけるか、行った先で短時間で楽しめる何があるか、というのをアジアの12箇所についてモデルプランと著者の実際の旅行記をつけてまとめられていました。

ソウルとか香港とか、格安のパックツアーがたくさんあるところは省かれています。

  • アンコール遺跡の女神たちと過ごす休暇 シェムリアップ(カンボジア)
  • 穏やかな時間が流れる秘境の古都 ルアンパバン(ラオス)
  • シーズンオフに気軽に行くバカンス。ファイブセンスを研ぎ澄ますスパ三昧 プーケット(タイ)
  • サプライズ上海、エネルギッシュ上海、ノスタルジー上海。そして杭州の富春山に立ち寄って 上海・杭州(中国)
  • 海のシルクロードの拠点として栄えたホイアンから最後の王朝の都フエへ。世界遺産の2都を巡る ホイアン・フエ(ベトナム)
  • 九州の少し先にある海外。洗練された超美味に舌鼓 タイペイ(台湾)
  • 古都の佇まいと田園風景が癒しの時間を約束する チェンマイ(タイ)
  • とっておきのリゾート、コタキナバル。そして、不思議の国ブルネイへ コタキナバル(マレーシア)・ブルネイ
  • ファーストエンペラーの陵墓を守るつわものたち。遙かなる歴史の都、西安で2000年前の世界にタイムスリップ 西安・北京(中国)
  • 精霊たちが住む島バリ。咲き乱れる花々に囲まれて休日を楽しむ バリ(インドネシア)
  • ビクトリアエクスプレスに乗り天空の避暑地へ サパ(ベトナム)
  • 日本統治時代のレトロな建物群にドラマチックな歴史が香る中国東北地方。広い大地を列車で縦断 瀋陽・長春・大連(中国)

最近、週休4日の会社員として、まとまった休みも取ろうと思えば取れるようになったので、近場で行っていないところに行ってみたいなと思い調べています。

今興味あるのは上海、台北、ウラジオストックあたり。どうせなら現地で会える人がいるといいですね。

投資信託にだまされるな!-本当に正しい投信の使い方

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手数料を含めて計算すれば、ほとんどの投資信託がかなり不利な状況からの運用になることを理解しましょうよ、という話でした。

プロが何をどれだけ売買するか判断するアクティブファンドより、機械的に算出する指数に連動したインデックスファンドの方が優秀な結果を出していることが多いし、インデックスファンドの方が手数料も低いので、低い手数料のインデックスファンドを組み合わせればマイナスが少ないところから運用できますよ、と。

おおまかにはこれだけの話なんですが、外貨預金のキャンペーンとかいろんな特典のついた(ように見える)生命保険とかも同じですよね。もともと得する話がなんでもない自分に回ってくるはずはないのだから、他人に稼いでもらうなら勉強してちゃんと理解しないと馬鹿をみますよ、ということで、投資信託の類を買おうと思ったらその前に読むといいのではないでしょうか。

# 買って読む時点で1500円のマイナスですが。

なぜ、あの商品だけ大ヒットしたのか!

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役に立つところもあります。なので読んで損はないと思うけれど、不満を上げるなら成功事例の中にどうしても真似ができないものが多すぎるんですね。

本書の前半3/4ぐらいは、お金をかけずに工夫の広報で大ヒットを達成しました、という事例紹介11個です。「ハリー・ポッター」「アメリ」「藤圭子」「『ホテル』ドラマ化」「料亭カフェ」などなど実例が挙げられていて、それらがどのような広報活動をしたのか、というのが時系列でまとめられています。

たとえば、ハリーポッターだけなぜ大ヒットしたのか、のところで、一番のきっかけは「ニューヨークタイムズのベストセラーリスト1,2,3位にハリーポッターが入ったこと」だし、ホテルの話も漫画「ホテル」のドラマの撮影舞台になる話が決まったこと、プリンのヒットもテレビで取り上げられたから、というパターンが多いんです。

そうすると、いい製品を作れ、とか、テレビに出ろ、とかに結局なってしまうので、それってお金をかけない広報でカバーできる範囲じゃないなあ、と思ったり。

そういうのじゃない事例も少しはあるのと、最後1/4の情報のところは役に立ちそうですけどね。

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「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ

世の中の社会調査の中に、いかにいいかげんなものが多いか、という話と、それを元に間違った情報を拡大再生産するマスメディアに対する批判を書いた本でした。

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米国に比べて政府が集めたデータの公開が少ない、というのは僕も前から感じていて、税金で集めたデータなんだからできるかぎり(調査対象のプライバシーが漏れるような場合を除いて)生データのままで公開し、そこからどんな集計をするかとかどう見せるかとかは利用者にまかせるのがいいのかな、と思います。

マスメディアが面白く取り上げる調査結果の問題点については、これ一冊読んでもなかなか完璧には調査の穴を見つけられないなあと思ったけれど、ネットでの反論も含めて個々人が問題点を見分けられるようになっていくしかないのかなあ。