書評: 碧血剣

馬雲のアリババと中国の知恵で知った話なのだけれど、馬雲さんが中国で大成功しているIT長者たちを招待して田舎で一大カンファレンスをやろうとしたときに、ライバルでもある大物たちを参加させるための切り札としてメインゲストにITと特に関係のなさそうな金庸という時代小説家を招聘したんだそうです。

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で、その作家が来るというので参加した人も実際にいるんだとか。それぐらいみんなが知っていて読んでいる有名な小説家なんだと。この金庸という小説家、存命のようですけどもう数十年以上小説は書いていないみたいです。上のアリババ本を読むまで知らなかったのですが、中国語圏を中心としてたいへんな冊数を売っている超ベストセラー作家なんだそうです。彼が作った武術+時代小説が武侠小説というジャンルになったとか。

じゃあどんなものか読んでみるか、ってことで一シリーズ読んでみました。碧血剣という三冊もののシリーズ。

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明朝末期、清が明を滅ぼそうと南下しているあたりの時代に、武術とか剣術とか、その他もろもろの技に優れた者たちが集まって、悪者を懲らしめたり腐敗した政府と戦ったりという話で、とにかく登場人物が多い。

すらすらと読めるといえば読めるし、結局は強くて正しい主人公が苦難を乗り越えていくという話の繰り返しなので、あまり考えることはないです。主人公の恋人がえらい残虐だったりするところとかがあまり日本の小説にはない感じかも。

体術や剣による戦闘シーンも多いのですけど、そこでは型や技の名前が四字熟語みたいに乱発されて、でもその技が実際にはどんな動きなのかはよくわからない。なんだかすごい技の応酬で勝負がつく、という意味では、車田正美の漫画みたいなテイストとも言えるかも。

まあ、楽しく読めました。他のシリーズもやはり数冊にわたるものが多いようで、楽しいんだけれど読むにはそれなりに時間が要るということかな。

この碧血剣、ドラマ化もされていて、こちらも人気なのだとか。日本でもDVDが出てるということは、日本にもけっこうファンがいるのかもしれないですね。金庸の他の武侠小説もいくつもドラマ化しているようです。

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中国人や台湾人と会話するときに、(現代中国語での発音はさっぱりわからないので)筆談で三国志や春秋戦国の人物などを持ち出すと盛り上がることは多いですけど、金庸の武侠小説も同じか、それ以上に通じるアイテムなのかもしれませんね。次に機会があれば碧血剣を読んだことを話してみようかなと思います。

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